秘密
昨日、BOOK OFF で東野圭吾の 『秘密』 を買ってきた。
なんつうか、駄目だ。確かに泣ける。でも、泣けるけど、違う。主人公の想像が正しいとしたら、後味が悪すぎる。
おれにとっての「最悪の結末」は「永遠の苦難の始まり」である。少なくとも、主人公は幸せにはなっていない。おそらく彼女が生きている限り(事故か病気でもなければ主人公より長生きする)、癒されることもない。なにしろ彼女はそこにいるのだから。
彼女は彼女で、主人公への想いを完全に捨てられるのか疑問である。こちらも主人公が生きている限り苦しみ続ける可能性が高い。その決意があのアイテムだろう。
主人公の想像が外れていることを祈ったとしても、しかし、主人公は事の真実に関わらず、自ら結論を出してしまっている。もはや彼を救うことは出来ないのだ。それに時計屋の件が主人公の想像の正しさを裏付けている。
お前を恨むのは彼女だけではないぞ、時計屋の親父。彼女の覚悟を台無しにして、主人公とおれを叩きのめしやがった。おれにも二歳になる娘がいるが……辛くて切なくて吐きそうだよ。
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もっきっき?
Posted by: | 2004.07.24 10:53 PM